久々に都内で大雪が降り、どうなることかと思いきや連日暖かくて雪景色がすっかりなくなってどこか寂しい気もしますね。たまには真白な世界もいいかと思います。
さて前回の続きpart3、#高級木製収納棚 の仕上編をアップしていきます。
(一部特殊製法技術、設計は弊社的にアップできないのでご了承を)
【ニス塗り二回目】更に色味が深くなり高級な艶、雰囲気がでます
【扉部分】
薄く丁寧に塗ったニスを乾燥➡ヤスリ280番~400でニスカスを除去➡濡れ付近で拭いいてから二度目のニスを塗る(二度目のニスは、一度目より薄めなくてOK)
【ボディ部分】
ニスの塗り方は基本同じ。注意点としては、R面、角部分にニスがたまりやすく跡になりやすくなります。ニス塗りする場合は隅から始めたいところですが、ある程度内側から塗り始めて徐々に外側に伸ばしていき、ニスがたまらないようにしましょう。
【嵌合のチェック】
ニスを塗布したことで若干の膜厚ができ、嵌合が悪くなる場合があります。一応、再度チェックしておきましょう。嵌合が悪くなった場合、ヤスリ400番で軽く磨きをかけ調整しましょう。
【問題点の解決】
【クラック】木目に亀裂が入ること
ネジ挿入付近等に亀裂が入る場合、ニス割れが入る場合があります。
その場合、焦らず、ポイントをマーキングして後で一斉に修正しましょう(必要に応じて)
【修正方法】 難易度 中
思い切り亀裂周辺にヤスリ掛けて塗装を剥がします。亀裂部分に木屑とパテを混ぜ合わせ埋めます。しっかり乾いたら再度ヤスリをかけて表面綺麗に整えます。整えたらニス塗りを行い周囲との色のバランスを整えて完成です。
★プロのコツ
結構広範囲に渡りヤスリ掛け、ニス掛けを行い、馴染ませると手間はかかりますが目立たなくなります。更にプロは色違いのニス等を使用し木目を人工的に入れたりもしますが、難易度が高いためここまではお勧めしません(リペアー技)
【ボンドによる塗り斑】 左写真の左側の白い部分
集成合板等に起こりやすい事象で、#集成合板 はそもそも特性を生かした木々をボンドで接着し構成されている木材の為、ボンドが表面に付着、浸透している場合があります。この場合、ニスの色が入らず斑になる可能性があります。こちらもクラック同様の直し方で修正できますが浸透が深い場合は厳しく、その場合、板を交換するか諦めるしかありません。
集成合板を使用する場合、この点は把握しておいた方が良いです。
【全部品の取付、設置、完成】
【各部材を取付】
各部品の塗装が終わったらしっかり布拭きし、装着し立てり(装着時に発生するズレ)を修正します。今回紹介した金属部品はネジ穴によって多少の立てりを調整できますので、慎重に調整し開閉チャック等を行いましょう。
【設置】
設置する場所に慎重に運搬し嵌め込みます(木製品は、ぶつけるだけで傷や凹みが発生するため、梱包材等で包み慎重に運搬しましょう)
今回棚脚がなく、棚をベタに設置した為、色々と問題が発生します。
*設置する地面の水平、奥行、高さが均等ではない等
この場合、棚を設置した後、調整部材を作成し差し込み、高さ、水平を均等にしていきます。(耐震ゴム等で調整するのもあり)
棚を設置した後、壁と棚に隙間ができますので、最終的にはそこにも木材部品を作成してピッタリ嵌め込んで圧着します。
(扉開閉領域がある為、棚はピッタリ嵌る寸法には作成できません)
隙間の調整が終わったら、再度扉の開閉、水平等を測り問題なければ、これで終了となります。(水平調整等行うと、扉の開閉が悪くなる場合があり、再度立てりの調整が必要になります)
今回、久々にコストと時間を相当かけて作製しましたが、#デザイン性、#機能性 に優れた一品ものの棚ができ満足しています。しっかりとした材料で作成したものは雰囲気、質感が別格です。デメリットとしては、コスト高、重さがあります。またすべてが木材の為劣化しても研磨して再度使用でき、より雰囲気が出ると思います。市販されているコスト安の棚も用途によってはいいとは思いますが、#オリジナルの棚 も素敵です。
今回、高級棚作製をアップしましたが、#ダメージ加工 を施したデザイン性の商品も検討中なので、どこかのタイミングでダメージ加工の方法等をアップしていきたいと思います。
ではでは
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